自分の姿は、自分では見えない

八月十九日。今日は世界写真の日だそうです。 1839年のこの日、フランス政府がダゲールという人の発明した写真の技術を買い上げて、 誰でも自由に使っていい、と公表した。 その日を写真のはじまりとして数えているらしいです。
僕がいいなと思ったのは、独り占めしなかった、というところでした。 技術を抱え込めば、写真は一部の人のものになっていたはずです。 手放したから、街の写真館ができて、家のアルバムができて、 いま僕らのポケットにまでカメラが入っている。
本人が、いちばん見ていない
パソコンの中に、この何年かの活動写真のフォルダがあります。 2023年のキックオフ。商工ビルでのオーディション。 ゆめタウンのセントラルコート。吉野ヶ里。東与賀の文化ホール。アリーナ。 どれも、僕が撮ったものではありません。全部、誰かが撮ってくれたものです。
見ていて、毎回ふしぎに思うことがあります。
そこに写っている本人が、その瞬間の自分を、いちばん見ていない。
歌っている最中、人は自分の顔が見えません。 舞台の上では、自分がどんな表情をしているのか分からない。 だから終わったあと、本人は「うまくできんかった」としか言わない。 ところが写真の中のその子は、こちらが黙るくらい、いい顔をしているのです。 何度もありました。何度もです。
写真というのは、よく撮れているから価値があるのではないのだと思います。 本人が見られなかった自分を、他の誰かが確かに見ていた。 その証拠だから価値がある。
4,200名という数字も、記録です
第1回公演『佐賀の夜の夢』には、約4,200名のお客様に来ていただき、 黒字で幕を下ろすことができました。 あの数字も、突き詰めれば同じことです。 舞台の上からは客席の一人ひとりの顔までは見えない。 でも、見ていた人がそれだけいた、という記録なのです。
第2回は2027年9月26日、SAGAアリーナ。昼と夜、二回。
だから、「自分には向いていない」と思っている方にこそ、 一度こちらへ来てほしいのです。 その判断は、自分の目でしか見ていない自分についてのものだからです。 ミュージカルアカデミーの体験レッスンを受付中です。
もっと遠くへ行けるのではないか。