となりの人の名前

九月三日。今日は、ある漫画の主人公の誕生日なのだそうです。 おもしろいのは、その子が生まれるのは百年ちかく先の未来だということ。 まだ生まれてもいないのに、毎年この日をお祝いしている人が世界中にいる。 考えてみると、ずいぶん不思議なことです。
子どものころ、あの話が好きだった理由は、不思議な道具が出てくるからだと思っていました。
でも今になって思うのは、たぶんそこではありません。 何をやってもうまくできない子の、そのとなりに、ずっといてくれる誰かがいた。 長く愛されてきたのは、そっちの話だったんじゃないかと思うんです。
いちばん多いのは「ひとりで行くのが、こわい」
募集の相談をいただくとき、いちばん多いのは「歌が下手なので」でも「年齢的に」でもありません。 「ひとりで行くのが、こわい」です。
これは、ほんとうによく分かります。 知らない人ばかりの部屋のドアを、ひとりで開ける。 あれは、歌うことよりずっと勇気が要ります。
ひとりで来なくて大丈夫です。親子でも、友達同士でも、夫婦でも、職場の同僚とでも。
二人で来た人は、これまでにもたくさんいました。 稽古場で最初に覚えるのは、台詞ではありません。となりの人の名前です。 新学期が始まったばかりの今の季節と、たぶん同じです。
最初はみんな、名前を覚えるところから
第1回公演『佐賀の夜の夢』には、約4,200名のお客様に来ていただき、 黒字で幕を下ろすことができました。 あの舞台に立った人たちも、最初はみんな、名前を覚えるところから始めています。
第2回は2027年9月26日、SAGAアリーナ。昼と夜の二回です。 募集ページには、出る人・手伝う人・観る人という三つの入口を並べました。 ミュージカルアカデミーでは、体験レッスンも受付中です。
ひとつだけ、うかがってみたいことがあります。 もし一緒に行くとしたら、あなたは誰を誘いますか。
もっと遠くへ行けるのではないか。