初演の日

九月四日。今日はクラシック音楽の日だそうです。 「ク(9)ラシ(4)ック」の語呂合わせだと聞きました。 ずいぶん軽やかな決め方だなと思いながら、少しだけ、まじめに考えてしまいました。
何百年も演奏され続けている曲があります。 誰もが知っていて、名曲と呼ばれていて、疑う人もいない。
でも、その曲にも、初めて鳴った日があります。
結果が分かってから参加できた人は、ひとりもいない
その日、そこにいた人たちは、まだ何も知りません。 これが何百年も残るなんて、作った本人も、演奏した人も、聴きに来た人も、誰ひとり知らなかった。 ただ、新しい音がひとつ、その場所で鳴っただけです。
結果が分かってから参加できた人は、ひとりもいなかったわけです。
このことを思うと、少し気が楽になります。私たちも同じだからです。
第1回公演『佐賀の夜の夢』には、約4,200名のお客様に来ていただき、 黒字で幕を下ろすことができました。 今でこそそう書けますが、始めた日には、何ひとつ決まっていませんでした。 集まってくれた人たちも、結果を知って来たわけではありません。 分からないまま、来てくれた人たちです。
その日は、いまはまだ白紙です
第2回は、2027年9月26日、SAGAアリーナ。昼と夜の二回公演です。
この日も、いまはまだ、白紙です。 どんな一日になるのか、私にも分かりません。 分からないから、いま入れるのだと思っています。
募集ページには、三つの入口を並べました。 舞台に出る人を300人、手伝う人を200人、そして観に来てくださる方を12,000人。 どれを選んでも、その日をつくる側です。 ミュージカルアカデミーでは、体験レッスンも受付中です。
夜の稽古が終わって駐車場に出ると、虫の声がしはじめる季節になりました。 あの音を聞きながら、あと二年か、と思っています。
ひとつだけ、うかがってみたいことがあります。 あなたが今までで、いちばん覚えている「初めて」は、何でしたか。
もっと遠くへ行けるのではないか。