見上げる人が、いなければ

きょう九月二十日は「空の日」なのだそうです。もとは昭和のはじめに定められた「航空日」で、 平成に入ってから「空の日」という名前に変わったと知りました。 この日から月末までが「空の旬間」にあたるのだそうです。 (制定の細かな経緯は、私も調べた範囲です。要確認としておきます。)
佐賀は、空が広い土地だと思います。平野で、高い建物が少なくて、 洗濯物を干しながら顔を上げると、視界のほとんどが空になる。 九月も終わりに近づくと、その空が急に高くなって、干す手が止まってしまいます。
飛ぶ場面は、飛ぶ人だけではつくれない
来年の演目は『ピーターパン』です。当然、人が空を飛びます。
ただ、稽古をしていて思うのは、飛ぶ場面というのは、飛ぶ人だけでは成立しない、ということです。 吊る人がいて、灯りを当てる人がいて、音を出す人がいる。そこまでは、前にも書きました。 けれどもう一人、どうしても欠かせない人がいます。見上げる人です。
客席が、一斉に上を向く。あの視線がなければ、舞台の上の人は、ただ吊られているだけになってしまう。 見上げられて、はじめて「飛んでいる」ことになる。 少し不思議な言い方ですが、あの空間では、それが本当に起こります。
入口は三つ、どれも舞台の内側
2027年9月26日、SAGAアリーナ。第2回公演『ピーターパン 〜ネバーランドSAGA〜』、昼夜2公演です。 舞台に立つ人が約300人、支える人が約200人、そして客席で観てくださる方が約12,000人。
第1回『佐賀の夜の夢』には、約4,200名の方が来てくださいました。 あのとき客席にいてくださった方々は、「ただ観ていた」のではなかったのだと、いまは思っています。 あの視線の量が、舞台の上の人を持ち上げていました。 だから私は、観る人も舞台の内側にいる、と本気で思っています。
出演のオーディションは、今年の11月を予定しています。 見上げる側から、見上げられる側へ回ってみようかな、という方がいらしたら、その日にお会いできます。 席を立って、少し前に出るだけのことです。
ひとつだけ、うかがってみたいことがあります。あなたが最後に空を見上げたのは、いつでしたか。
もっと遠くへ行けるのではないか。それが、私たちの合言葉です。