暗くなるから、灯りが要る

きょう九月二十三日は、秋分の日です。昼の長さと夜の長さが、ほぼ同じになる日だと聞きました。 祖先をうやまい、亡くなった方々をしのぶ日、という趣旨も定められているそうです (細かな経緯は、私も調べた範囲です。要確認としておきます)。 秋のお彼岸の、ちょうど真ん中の日にもあたります。
線香に火をつけると、風のない日は、煙がまっすぐ上に立ちます。 あれをぼんやり見ている時間が、私は嫌いではありません。 仏壇のりんを鳴らした音が、思ったより長く残る。 夕方、田んぼのあぜ道を歩いて帰ってくると、家に着く前に、もう空の色が変わっています。
明日からは、夜のほうが長くなる
今日を境に、これからは夜が長くなっていきます。 「暗くなる」というのは、たいてい寂しい話として語られます。日が短い、気持ちが沈む、と。 でも、劇場のことを考えるようになってから、私はこの言い方を少し疑うようになりました。
舞台は、暗くならないと始まらない。
開演の時刻が来ると、まず客席の灯りが落ちます。会場が真っ暗になる。 あの数秒が私はいちばん好きで、そこからようやく、舞台の一点に明かりが入ります。 真っ暗な場所があってはじめて、そのひとつが「光」になる。 明るいところに明かりをつけても、誰も気づきません。
暗い側にも、人がいます
そして、暗い側は無人ではありません。 照明卓の前に人がいます。音響卓にも人がいます。 袖には、出ていく人の背中を押して、戻ってきた人にタオルを渡す人がいる。 衣裳を直す人、受付に立つ人、駐車場で誘導する人。 舞台の上が明るいのは、暗いところに立つと決めた人が、それだけいるからです。
三百人が舞台に立つとき、支える人はだいたい二百人必要になります。 この二百という数字は、おまけではありません。半分です。ちょうど、今日の昼と夜のように。 「自分は目立つタイプではないので」とおっしゃる方に、いちばん伝えたいのは、このことです。
今度の日曜、駅前に集まります
2027年9月26日、SAGAアリーナ。第2回公演『ピーターパン 〜ネバーランドSAGA〜』、昼夜2公演です。 舞台に立つ人が約300人、支える人が約200人、客席で観てくださる方が約12,000人。 第1回『佐賀の夜の夢』には約4,200名の方が来てくださり、収支も黒字で終えることができました。
その最初の一歩として、9月27日(日)15時から、佐賀駅前交流広場でキックオフ集会を開きます。 入場無料、申込も要りません。通りがかりに足を止めていただくだけで構いません。 出演のオーディションは、今年の11月を予定しています。
ひとつだけ、うかがってみたいことがあります。 あなたの毎日のなかで、誰にも見られていないけれど、やめたら困る仕事はなんですか。
もっと遠くへ行けるのではないか。それが、私たちの合言葉です。 出る人、手伝う人、観る人。三つの入口を、ご用意しています。