手がかりは、はじめから書いてある

きょう十月七日は「ミステリー記念日」だそうです。1849年のこの日、エドガー・アラン・ポーが亡くなりました。 『モルグ街の殺人』という作品で、世界で初めての推理小説を書いた人だと言われています。
推理小説のおもしろさは、驚かされることではないのだと思います。 読み終えたあとで前のページに戻ると、手がかりがぜんぶ、ちゃんと置いてあったと気づく。 あのときのあの一行は、意味があったのか、と分かる。 作者は隠していたわけではなく、こちらが見ていなかっただけです。
台本も、同じ作りをしています
はじめて読んだときは、ただのせりふです。 何回も読んで、立って動いてみて、相手役の声を何十回も聞いたあとに、最初のページの一行が急に光りはじめる。 この人はここでもう決めていたのか、と分かる。紙は何も変わっていません。読む側が変わっただけです。
先週、稽古の休憩中に、台本を開いたまま動かない子がいました。 どこで詰まっているのか聞いたら、「ここで黙る理由が、まだ分かりません」と言いました。
せりふは覚えられる。でも、せりふのないところは覚えようがありません。そこは読み解くしかない。
その子はきっと、いちばん時間のかかる場所に立ち止まっていたのだと思います。
第1回のこと
第1回『佐賀の夜の夢』には、約4,200名の方が足を運んでくださいました。収支も黒字で終えることができました。 いま振り返ると、あの舞台を支えていたのは派手な場面ではなく、 こういう「書いていないところ」を誰かが考え抜いた時間だったように思います。
第2回公演と、三つの入口
第2回公演は『ピーターパン 〜ネバーランドSAGA〜』。 2027年9月26日、SAGAアリーナで昼夜2公演です。本番まで、きょうから数えて354日あります。
入口は三つあります。舞台に立つ人が約300人、支える人が約200人、客席で観てくださる方が約12,000人。 どれかひとつを選んでいただけたら、それで十分です。
出演者オーディション 応募受付中
応募締切は2026年11月15日(日)23時59分。 オーディション本番は11月21日(土)・22日(日)、会場は旧さがレトロ館(佐賀市城内2-8-8)です。 佐賀県にお住まいなら、年齢も経験も問いません。300名募集、参加費1,000円。 くわしくは出演者オーディション特設ページをご覧ください。 ミュージカルアカデミーの体験レッスンも、いま受付中です。
ひとつ、うかがってみたいことがあります。 あとになってから意味が分かった、という言葉が、あなたにもありますか。
もっと遠くへ行けるのではないか。ミステリー記念日に、そう思っています。